2008年12月25日木曜日

『アップルを創った怪物』

広州出張の機内で読んだ本。


『アップルを創った怪物 もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝』(ダイヤモンド社)。読むきっかけはアマゾンで勧められたから。スティーブジョブズに関するものは読んだことがないので、ある意味、先入観なく読めたと思う。

ジョブズとの出会い、アップルのサクセスストーリーはもちろん書かれているが、それはあまり期待しないほうがいいかもしれない。帯にも「創業の秘話を初公開」と書かれているが、創業の秘話よりもAPPLEⅠとⅡの設計思想について熱く語っている。要所要所でテクニカルな話題が平易な語り口で散りばめられており、彼が根っからのエンジニアであることが分かると同時に、温厚な性格であることも読み取れる。
また、光と影、陰と陽などとジョブズと比較したがるかもしれないが、本人はそんなことは気にしていない。

ちょっと長いけど、気になった箇所を引用。

「片方は成功者。会社を経営し、いつも目標の売上を達成し、利益を出し続けるんだ。もう一人はのらりくらりとしてて、お金もあまり持っていない。ジョークが好きで、世の中でおもしろいと思うこと、変わった装置とかテクノロジーとか、なんかかんかを追っかけ、ただただ笑って人生を過ごすんだ。
物事をコントロールする人より、笑って過ごす人のほうが幸せだって、僕は思う。それが僕の考え方なんだ。僕は、人生で一番大事なのは幸せであり、どれだけ笑って過ごせるかだと思うんだ。頭がちょっといかれたようなヤツのほうが幸せなんだ」

なんとなく村上龍の『69』に似ていると思った。自分の笑い声をいろんな人に聞かせたいと。(彼の性格は村上龍と逆ですが)

私も斯くありたい。次はジョブズ本でも読んでみます。

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