2009年4月6日月曜日

『グーグルが日本を破壊する』

ブックオフの商品券を使って350円で買った、『グーグルが日本を破壊する』(竹内一正著、PHP研究所社)を読む。

『グーグルが日本を破壊する』

内容はタイトルと違って、既存メディアのぬるま湯体質の批判が中心となっている。気になったのは、出典が明らかになっていない引用が多い。巻末には参考文献が13文献しかない。それゆえか、全体に浅い印象を受けた。

例えば、「電通が同じ自動車業界のトヨタと日産の両方の広告を取り扱うのが当たり前だ」とあるが、正確には日産は博報堂グループが扱っている。新聞がネットに脅かされているとあるが、ヨーロッパで大躍進を遂げた無料新聞(メトロ等)については一切触れられていない。ヤフージャパンはソフトバンクが筆頭株主だから日本にマッチしたサイトを作ることが出来たので日本でのシェアが高いとあるが、かつて米国ヤフーの大株主はソフトバンクだったことはどう説明するのか。日本の携帯キャリアに波を立てるのはアンドロイドと米国700メガヘルツ帯域の競売参加とあるが、続く解説では海外のことしか説明しておらず肝心の日本の説明がない。

既存メディアへの批評にグーグルの名前を借りてタイトルに付け加えた、という感じ。『Google誕生』は好意的に書かれているが、こちらを読んだほうがまだグーグルの問題点がわかる。ちょっと期待はずれでした。

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