2010年1月1日金曜日

『27歳の転機』

Amazonで買った、『27歳の転機 -誰もが悩み、そして決断した-』(B-ing編集部編、メディアファクトリー)を読む。

この本は12年以上探していたが、1994年に1,200円(本体価格1,165円なので消費税3%)だったのがマーケットプレイスで317円で売られていた。ちなみに、かつて転職情報誌として一世を風靡したB-ingは2008年3月で休刊となっている。

『27歳の転機 -誰もが悩み、そして決断した-』

内容は、週刊ビーイングに連載された”リレーエッセイ my 27th”に加筆修正されたもの。当時の著名人に27歳の頃を語らせている。たぶん、転職の一番多い年齢が27歳だったからだろう。現在では大卒新入社員の3割は3年以内に辞めるといわれており、今ならば25歳となったのではないだろうか。

約60人の著名人が登場するが、グーフィー森、河内家菊水丸、石井光三、三枝成彰、志茂田景樹、永尾カルビといった、あの人はいま的な人々もおり時代を感じる(当人達は現在も活躍していると思うが)。

そんな中で刺さった言葉をいくつか。

「瀬戸際の所まで追い詰められていたある日、ふと気が付いた。”今いる所が自分のいる所だ”ということに。金がない、時間がない、テーマが見つからない。こんな否定の中からは何も生まれてくるはずはないのだ。できない理由を並べたてるより、今できることを考えるほうが先だ。できることを精一杯やろう。他人の才能や功績ではなく、自分自身を認めよう」(林海象)

「人が幸福であるために本当に必要とするものは、家族や、恋人や、友達ではないのかもしれないと。打ちこめる仕事さえあれば、たとえそれが報酬のない仕事であろうと、人は独りで幸福に暮らしていけるのかもしれないと」(佐藤正午)

「日本人は働きすぎなんていうけれど、好きな仕事をしている人にそんなことは関係ないと断言できる。仕事の行き詰まりで悩んだり、イヤなことを無理にしている人は一日2時間しか働かなくても働きすぎだろうし、2年余で死を迎えるであろう」(石井光三)

どれも若さを感じる言葉だけど、若いかどうかは自分次第で、27歳でも年を取っている人もいれば、80歳でも若い人はいるはず。

「80歳もとうに過ぎてしまった今となっては、20代後半の経験はいい思い出でしかないけれど、ただ、いくつか思うことはあるわよ。どんなときでも人間”感謝の気持ち”忘れちゃいけないとか、人は人、自分は自分と割り切って考えなくちゃいけないとか」(小森和子)

12年前、この本を欲しかった頃の自分は、今の自分よりも当然ながら若い。でも、この本を読んでちょっと若さを貰った。今年も大変そうだが、27歳の頃を思い出して、ではなくて、27歳のつもりでこの一年を過ごしてみようと思う。

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