2012年4月25日水曜日

『前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。』

図書館で借りた、『前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。』(税所篤快著、木楽舎)を読む。

『前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。』

以前、ウェブで紹介されていたのが気になっていたので読んでみた。イマドキの若者は草食系だの言われているけど、いやいや、20歳の著者は思い立ったら後先考えずに突き進み、バングラデシュに東進ハイスクールと同じシステムの教室を開設。そして貧しい農村から難関大学への合格者を出すという快挙を成し遂げるまでのストーリー。

バングラといえば最貧国のひとつ。そんなバングラにも御茶ノ水と同様の予備校街があることに驚いてしまうのだが、授業料が高くて富裕層の子弟しか通えない。さらに人気講師もいて、その講師の授業を受けるのも至難の業。

そんな人気講師を口説き落として授業をDVDに落として、農村でビデオ授業を受けさせる。初めはこんなことで成績が上がるのか信じられずやる気もなくしていく生徒達だが、バスに乗せて憧れのダッカ大学まで連れて行き、現役大学生や人気講師と引き合わせて一念発起。そして30名中、20名が大学合格。

もちろんすべては順調に進んだわけではなく、今までも社会起業家を目指していたけどことごとくダメ、バングラでも不法滞在、現地NGOから解雇通告、お金を盗まれる等々、失敗続き。

と、谷あり山ありのストーリーで読んでいて飽きなかった。

「前へ!前へ!前へ!」はグラミン銀行創設者、ムハマド・ユヌス博士の言葉。それ以外にも「明日からだって? なぜ今からやらないんだ?」等の熱い言葉を著者に投げかけている。さすがノーベル賞受賞者だけあって言うことがカッコいいけど、それを受け止める著者もカッコいい。

若いっていいなと思わずに、自分も頑張ろう、と思った。

0 件のコメント: