1996年刊なので、内容は古い。そのせいか、刊行後2ヶ月で7版も重ねているにもかかわらず、アマゾンでのレビューはゼロ。
『大空港25時』
空港で働く人々のインタビュー集となっているが、パイロット、スチュワーデスといった花形だけでなく、カウンター、機内クリーニング、貨物の搭載、整備といった本当の裏方のインタビューに多く割かれており、日頃窺い知れない一面が知れて面白い。
いま現在の業務はコンピューター化が進み、本書が書かれた頃とは大きく異なっていると思う。当時は過渡期だったと思うが、誰もが職人技が減りつつあることを嘆いている。また、インタービューを受けている人々もベトナム戦争の頃に語ったりしているので、ほとんどが退職されていると思う。
というわけで、面白そうな箇所をピックアップすると、
「以前は、ファーストクラスとエコノミークラスしかありませんでした。そのころは新婚さんとか農協の団体さんが多かったですね。それから中間のビジネスクラスができて、以前はビジネスマンは少なかったんですが、バブルのころにはビジネスマンが圧倒的にふえました。最近はかなり多様化してきて、いろいろな幅広い方が飛行機にお乗りになっています。ビジネスマンのお客様に、ある程度ターゲットを絞って対応しています。ところがこの中間クラスに気むずかしい方が多いというのが私たちの共通した認識です」
あぁ、私も気をつけなければいけません。でも、それほど乗らないので関係ありませんが。
「どこのエアラインでも同国人には甘えますから、それだけ厳しいということをよく聞きます。たとえばルフトハンザであれば、ドイツ人のお客様が一番うるさくて、もう大変というようなことをいっていました」
日本人でヘンなクレーマーがいたりしますが、それってどこの国でもいるってことを知って、ちょっと安心。
どの職種にも共通していたのは、一番のやりがいはトラブルが起きそうなとき、もしくは起きたときに解決できたときにやりがいを感じるということ。忙しいのは嫌だし、トラブルも嫌だ。でもそれがあってこそ、やりがいや充実感を感じるということだろう。それは誰もが同じではないだろうか。
さて、成田空港での搭乗前はレッドカーペットクラブで過ごすことが多い。ここは窓が広く、そして毎回異なる飛行機が止まり、貨物を積み込んだり、燃料補給を行っていたりと、見ていて飽きない。
というわけで、次回からは今まで以上に楽しく空港のお仕事を観察できそう。そして、自分も観察されているのだろうけど。
というわけで、次回からは今まで以上に楽しく空港のお仕事を観察できそう。そして、自分も観察されているのだろうけど。
0 件のコメント:
コメントを投稿