2009年5月1日金曜日

『成功のコンセプト』

普段使っているサービスに関する本を読むシリーズ四冊目。『成功のコンセプト』(三木谷浩史著、幻冬舎)を読む。装丁は佐藤可士和です。

『成功のコンセプト』

楽天の生い立ちや、ネットショッピング界の雄になるまでのサクセスストーリーを期待していたが、実際には三木谷社長が仕事の思いを語る内容であった。一緒に酒を飲みながら熱く仕事について語られた感じ。

社内に掲げている五つのコンセプトに基づいて話は進められる。例えば、「常に改善、常に前進」「顧客満足の最大化」「スピード!! スピード!! スピード!!」など。ただ、仕事の思いが中心なので具体例が少なく、そこが当初の予想と違っていたので個人的にはちょっと物足りなく感じた。しかし、1997年4月にオープンしたときは最初の月の売上は18万円だったが、今では世界のインターネット系企業の第六位までに成長しているということは、彼から語られるその思いに説得力を感じる。

「1日1%のわずかな改善であっても、1年続ければ元の37倍以上になるのだ」「初めから面白い仕事なんてそうあるものではない。ならば、なかなか巡り会えない面白い仕事よりを探すより、目の前の仕事を面白くするほうがずっと効率がいいはずだ」

このようなことを言われれば当然と思う。でも当然と感じてしまうのは、経験を積むほど他人の意見を受け入れづらくなっている証拠かもしれない。ちょっと青臭いことを言っている箇所もあるので、余計にそう感じるのだろう。というわけで、まだ何色にも染まっていない若手社員向けと感じた。

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