2010年6月19日土曜日

『仕事するのにオフィスはいらない』

アマゾンマーケットプレイスで買った、『仕事するのにオフィスはいらない』(佐々木俊尚著、光文社)を読む。373円+送料340円=計713円。

ブックオフでは売っていない可能性もあるし、売っていてもたぶん高いだろう、と、ここまで書いたところで定価を見てみると760円+税金となっていた。これなら新刊で買ってもよかったかも。そもそも図書館で借りようとしたら、いつも利用している図書館では蔵書がなく、ならばマーケットプレイスならば安いだろうと思って買ってみた。でも、送料を含めるとほとんど新刊と変わらず・・・

『仕事するのにオフィスはいらない』

内容は、クラウドとiPhoneに代表されるスマートフォンや、ノートPCの活用によって、場所と時間を選ばずどこでも仕事はできる、というもの。著者の実例、PCを持って街中で仕事をする若者などが紹介されている。ただし、半分はお勧めiPhoneアプリや、エバーノートなどの便利ツールの紹介にページが割かれており、どちらかというとデジタル仕事術のマニュアルといった感じ。

誰にも拘束されず、どこでも仕事ができてしまうということは、自分をコントロールできなれば実は仕事ができない(しない)ということに繋がる。ノマド(遊牧民)的な仕事をするならば、時間配分、どこでどのように仕事をするか、仕事で必要な情報をどうやって収集するかといった課題に対して、自律的な行動をが求められることとなり、アテンション(注意力、集中力)をコントロールする必要があると説く。

これらは普通にオフィスで働いていても通用することだと思う。気が付けばネットを見ているし、喫煙室でダラダラ過ごしてしまっているのと同じこと。仕事の形態がどうであれ、アテンションのコントロールは求められるであろう。

ところで、本書を5年後に読み返したときにどう感じるだろうか。きっと、「あぁ、こんなサービスがあったな」と懐かしのガイドブックのようになってしまうのではないだろうか。本書の続編が出版されるときは、きっとiPadを利用した仕事術が追加されていると思う。

何か新しいサービスを利用して仕事に結びつけるのは大切だが、一方でそういったものとは距離を置いて付き合うということも必要ではないかとも感じた。一番大切なのは最新のサービスではなく、個々人の仕事に対するスタンス(この場合にはアテンション)を持つことだと思う。

とはいいつつ、オフィスに出向かないで仕事をする身になってみたい・・・


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