図書館で借りた、『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理』(バートン・マルキール著、井手正介訳、日本経済新聞社)を読む。
『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理』
投資に関する名著ということで読んでみたが、まさに名著。面白いに尽きる。わかりやすく平易な言葉で書かれており、さらにウィットに富んだ文章で読み手を飽きさせない。1973年に出版され、9版を重ねた今なお売れ続けているとのことで、いかに人気があるかがわかる。
この本の結論は前書きに書かれている、「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックス・ファンドを買ってじっと持っているほうが、はるかによい結果を生む」に尽きる。テクニカル分析、チャートを読むといったことがどれだけ意味がないことか、そして何もしないインデックスがどれだけ価値を生み出すかを理論付けて解説している。そして、プロのファンドマネージャーの成績と、ダーツを投げて当たった銘柄で運用した結果が変わらないか、もしくはダーツのほうが成績が良いという結果も出している。
ゆえに単年度ではインデックスに勝るアクティブファンドがあっても、長期間で比較するとインデックスが勝つし、そもそも売買を繰り返すほど手数料がかかるのでアクティブは不利になる。
個別株でも優良大型株であればいいかもしれないが、ドルコスト平均法と配当の再投資がしづらいし、複数株に分散しにくい。そこで著者は、インデックスファンドをドルコスト平均法で購入すること、金額がまとまればコストの安いETFを薦めている。
結局のところ、さわかみファンドがインデックスに負ける理由は、ポリシーを持っているかもしれないが、そのポリシーの分だけコストがかかっているから、とでも言えるのではないだろうか。
もう少し若いときにこの本に出会っていたら、今よりもお金は貯まっていたかも・・・
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